2026年を振り返って ②教えることは学ぶこと
私の札幌での織物の活動は、人に教えることから始まりました。
初めて教室展を開催したのは1990年。気がつけば、あれから35年もの月日が流れました。
武蔵野美術大学の通信教育課程、夏のスクーリング臨時講師を務めるようになってからも、もう20年近くになるでしょうか。
振り返ってみると、私の活動は、いつも「教えること」とともにありました。
けれど、教えるということは、決して一方的に知識や技術を伝えることではありません。人に伝えようとすることで、自分自身の理解が深まり、新たな発見が生まれる。受講してくださる方々の作品や発想に刺激を受け、私自身が学ばせてもらうこともたくさんあります。
まさに、教えることは学ぶこと。
そして、3年前から新たに始めたのがVAWAAです。
VAWAAでは、世界各国からゲストを迎え、マンツーマンで織物を体験していただいています。これまでデンマーク、イタリア、アメリカ、カナダなど、さまざまな国からゲストが訪れてくれました。今年も二人のゲストを迎えることができました。
実は、人見知りで英語も苦手な私にとって、毎回がちょっとした挑戦。ゲストを迎えるたびに緊張します。
それでも、回を重ねるうちに、少しずつ楽しめるようになってきました。
大切にしているのは、単に織物の技術を伝えることだけではありません。相手が何を知りたいのか、何を作りたいのか、どんなことを望んでいるのか。まずは相手の気持ちを確かめながら、一緒に手を動かし、言葉を交わす。技術を伝えるだけでなく、少しずつ心の距離も縮めていく。そんな時間を楽しめるようになりました。
長く続けてきたこと、これまで培ってきた経験や技術を、こうして誰かにつないでいく。
それは、私にとって、とても豊かで幸せな時間です。
教えることで自分も学び、新しい人との出会いによって、また新しい世界が広がっていく。
35年前には想像もしなかった今の自分の活動を、ありがたく、そして幸せに感じています。

